トービー森に帰る

30年ぶりに森の生活に戻れる・・・かもしれない。東京と小さな古別荘の二拠点生活。思いもよらない展開で森の家の夢が叶うか

運命の家

 森ぐらトービーです。思いもよらず別荘物件を候補に入れましたが、予算的にほぼ玉砕。やっぱりねと諦めかけた時、何度も見たはずの販売予定物件一覧に、森の奥に建つ家の写真を見つけました。運命の出会いとはあまり縁のない、成り行き人生だった私ですが、最初(所有者の方には申し訳ないのですが)地味な外見にチェックを外していたこの家がどうにも気になり始めました。何が?と問われると、答えに困りますが、他の別荘がオラオラ感が強いのに比べ、手づくりの給餌台や表札に囲まれた家の穏やかな佇まいが何か「いいな」と感じられました。

 毎年、年賀状用の家族写真を10月の終わり頃、小旅行を兼ねて撮りに出かけるのですが、今年は、この別荘地の内見をメインイベントにして早朝東京を出発。これでもか、という好天の中、標高が上がるにつれて目の覚めるような紅葉に囲まれ始め、じきに森の中に到着。とにかく気持ちがイイ。大学生の二人子供に車を預け私たち夫婦のみで、いざ管理事務所に。「おはようございます!」「ん、」前日までメールでお願いしていた見学のお願いが上手く伝わっていなかったようで、私たちも確認のお電話しなかったですし...。

 事務所の奥の方から男性が出てきてくださり、事情をお話しすると、素早く対応してくれました。(この後も大変お世話になり、いつもお仕事の速さに感謝する事になる管理事務所のAさん)気なっていた家意外にも、4件ほど見学をお願いし、Aさん運転の4WDに乗りいざ現場に。あとで奥さんと話すことになるのですが、私が金額だけで選んだ物件は、Aさんとしてはあまり勧められないと分かっていたのに、私の鼻息が荒過ぎたため、「この人を落ち着かせるにはとにかく見せないといけない」とお考えだったように思います。1軒目は入った瞬間にカビ臭がすごく、奥さんは瞬間的に「ダメ」と思ったようですが、私はというと「窓開けて、換気して、消毒すれば行けるかもね!」と大喜び。2軒目はやはり住むには手がかかりすぎる物件。私は「広いね〜、すごいね〜」とはしゃいでしまう。その後も、掃き出し窓を開けるとデッキが壊れていて、結構な高さを転落する可能性がある物件、見た目はいいのですが、屋根が抜けてしまった物件。さすがの私も、少々諦め感が強くなってきたとき、あの気になっていた物件に到着しました。

 f:id:tou-bee:20201119092831j:imageカラマツは無く広葉樹の多い場所で、家の裏には大きなクヌギの木。東側に小さなデッキがあり、すぐ横のモミの木の下に朽ちかけていましたが、手の込んだ手作り給餌台。写真の印象は間違いありませんでした。ここ数年使用されていなかったので、草や幼木が多いのは仕方がありませんが、エントランスから家の前に広がる雑木林に続く小径が石積みで作られていたり、オーナーさんはこの家に愛情を込めて過ごしていたんだろうなと,ほっこりしてしまう第一印象の家でした。